銀だら西京漬

ごはんのおかずにも、酒の肴にもなる漬け魚を開発。

銀だら西京漬

銀だらの持ち味を活かし、甘さ控えめで上品な味付けに。

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神奈川の組合員による商品開発チーム「おっとっとクラブ」が協力した『銀だら西京漬』。原料の銀だらは、脂がのっていて身がほろりとやわらかく、こどもから年配の方まで幅広く人気の高い魚です。どんな漬け魚がほしいかとの話し合いでは、「甘さ控えめで上品な味付けがよい」「ごはんのおかずにも、酒の肴にもなるとうれしい」などの意見が。そこで、甘めの京風白味噌をベースに、隠し味にかつお節エキスを加えるなどのデリケートな調整を行い、あっさりとしながらも深みのある味に仕上げました。

漬け魚がどうやって作られるかも学びました。

「魚がどうやって加工されるかも知らなかったんです。だから新鮮でした」と語るのは、メンバーのひとり、佐藤さん。たとえば、アラスカ沖で漁獲した質のよい原料を使うことや、切り身にしてから調味味噌にマイナス1~2度の氷温で24時間じっくり漬け込むなど、はじめて知ることばかり。また、原料の値上がりや輸入量が減っている現状をふまえながら、切り身の大きさや価格についても意見をまとめていきました。

実際に調理をして、簡単で一番おいしい焼き方を検討。

「酒のつまみにだせるよう、個包装だと便利」「包材に、調理法をのせたい」など、商品に求めるポイントも検討。メンバーは「いちばん簡単で、おいしく焼ける方法」も、実際に検証しました。結果、身くずれせずふっくらと仕上る、フライパンにクッキングシートを敷いて焼く方法を包材に記載することに。さらに、ひと切れずつ楽に取り外せるよう個包装にし、包材にミシン目を入れることも実現しました。

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震災を乗り越え、再登場!

じつは、製造会社の(株)水野食品は、2011年3月の東日本大震災で工場が甚大な被害を受け、『銀だら西京漬』をはじめすべての商品の製造がストップしてしまいました。しかし、待っていてくれる組合員がいるとの思いで、協力会社と力を合わせ、同年11月には供給を再開。
開発メンバーのひとり、佐藤さんは振り返ります。「水野食品さんがていねいに試作を重ねてくださったことは忘れられません。口に入ったときの食感がすばらしくて、大満足の味になりました。開発当初のままの味で続いているのもうれしい」。おいしさと使い勝手のよさだけでなく、組合員とのつながりを大切にするメーカーの商品だからこそ、長く支持いただいている1品です。

また新たな試みとして、うまみを補うために以前は配合していた「たん白加水分解物」を抜き、「果糖ブドウ糖液糖」を「本みりん」「こうじ調味料」に切り替えるなど、よりシンプルな原料にしました。

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